
たけと申します。現在、半導体メーカーでプロセスエンジニアとして働いています。私は34才、46才で2度転職を経験しています。
前職では管理職として、いろいろなタイプの課員を指導しましたが、中には残念ながらミスが非常に多く、周りから「仕事ができない奴」とレッテルを貼られている人もいます。
でも私から見れば、ちょっとの心がけと工夫でミスはかなり減らせますし、十分「できる人」になれる可能性はあるんですよね。本日は「僕は仕事ができない」と思い込んでしまっている方へ効果的な対処法を提示します。
また、どうしても仕事ができない時にとるべきアクションについてもまとめてみましたので是非ご一読いただければと思います。
この記事でわかること
仕事ができない原因と対処法
本項目では仕事ができない原因をあげ、それに対する効果的な対処法をまとめます。仕事ができない本質的な原因は、結局この7項目に集約されます。
- 納期を守れない
- 優先順位を付けられない
- 見直しをしない
- 確認・調整不足
- 業務の意図が分からない
- 次の必要なアクションが取れない
- 他人の業務に興味が無い
の7点です。では詳しくご説明をしていきますね。
納期を守れない
「納期が守れない人=仕事ができない人」と言えるくらい納期遅延は致命的な失態で、ダメな人の烙印を押されてしまうと思います。
ほとんどの業務は、直属の上司から指示があると思います。その業務一つ一つに締め切りがあり、上司も「一週間もあるから〇〇に任せよう」とか「明日提出の急ぎだからエースの△△」だな、と考えながら部下に仕事を振っています。
つまり、あなたが上司から仕事を任せられた時点で、上司的にはその業務を「完了できそうな日程」で依頼しているので、遅れることは基本的に許されないですし、上司的にもあり得ない訳です。
もしあなたが納期を守れないとするなら、一番の原因は作業工数の見積ミスが原因です。つまり3日かかる作業なのに1日で終わると思い込み、締め切り前日に取り掛かったら間に合わなかった等。
ですのでこの失敗を避けるための対処法としては以下のようにすれば良いのです。
◆およその作業工数を依頼元(上司)に確認
◆万が一遅れそうなら下記のアクションを取る
- 最低3日前には報告
- 完了予定日を連絡
- 他部門への影響が無いか確認
優先順位を付けられない
優先順位を付けられない人は、間違いなく仕事が出来ない人と判断されるでしょう。
というのも”早く・正確に仕上げるべき”最優先業務を放置して、期限が無く本当に採用されるかどうか分からないようなデータや資料作りばかりしていたら、「お前は常識が無いのか?」と呆れられて仕事ができない人と判断されるからです。
こう聞いただけで残念で痛々しくなってしまいますよね、残念ながら(;^ω^)。ではどうやったら正しい優先順位を付けられるようになるのか?有名な重要度と緊急度のマトリックス(下記)で判断します。
実は優先すべき順は
第1領域>第2領域>第3領域>第4領域 という順位になります。本結果も十分加味し、優先順位が付けられない状態への対処法は下記です。
◆最優先は 「重要度:高、緊急度:高」業務
◆次の優先は「重要度:高、緊急度:低」業務
◆単に日程が厳しいだけの業務は後にする
◆期限が無い仕事は最初から着手しない
見直しをしない
見直しをせず質の低い資料やデータばかり出していては、仕事ができない人間だと思われてもしかたありません。ただしこのマイナス面を改善することは難しいことではないです。
人間の集中力や注意力は実は結構抜けだらけでいい加減なものです。つまり資料作成やデータ作成の段階で、本人がどんなに完璧に出来た!と思っても見返してみると間違い抜けが多数というのが普通の状態です。
ここ大事ですよ。一発データなど、誰でも間違いや抜けが潜んでいますので、できる人できない人の差なんてありません。ですので最初に資料ができた段階で間違いがあるのは普通なので全く気にしなくて良いです。
という前提を考えれば以下の対処法を実践すればやたらミスや抜けが発生することはなくなります。成果物の提出は、あなたの評価に直結するので重要ですよ。
◆資料やデータは自分でチェック(セルフチェック)
◆更にリーダーや同僚にチェックを依頼
◆提出時は依頼元がその上長にも説明できる品質で
(依頼元の課長がそのまま部長に説明できる位に)
確認・調整不足
確認・調整不足で仕事を進めると、「いい加減な人間」とみなされ、結局信用できない=仕事ができない人だと思われてしまいます。
具体例を考えてみます。例えば5つの複数部署を一堂に会し、重要案件を議論&決定する会議を設定するケースを考えてみましょう。5つも部署があればそれぞれ時間の空き具合が違います。
あなたが調整役で、4つの部署の都合の良い時間が分かりました。残り1つの部署の都合の良い時間が未確認の状態で、「確認が面倒だから」という理由で4つの部署の都合の良い時間に勝手に会議設定してしまいます。
後で最後の部署の責任者から
- 勝手に会議設定するな!
- その時間は我々は出席不可能
というクレームをもらってしまいます。同様に、全部署に確認を取らずに最終方針を決めてしまうようなケースもこれにあたります。こういう人は、すごくいい加減で仕事ができない人と認定されますよね。対処法は以下になります。
◆上記で洗い出したアイテムの進捗を管理する
◆調整最終結果は上長に報告する
(面倒で勝手にサボる状況を強制的に無くす)
業務の意図が分からない
依頼された業務の意図が分からないと、的外れな資料・データを作ってしまうため、「あいつは何がしたいんだ!」「ちゃんと意味を把握してないのか?」と怒られ仕事ができない人間と思われます。
どんな仕事もそうですが、いま自分がやっている仕事は何のためにやっているか?は把握して当然です。時々、上長に振られた仕事を何も考えずに「やります!」と言って的外れな資料ばかり作る人がいます。
業務の意図を知ることができれば、次にその資料やデータがどこでどう使われるのか?ということまで気が回るようになるので非常に大事なことです。単なる部長への説明でなく取締役への説明だったら?
こういったことを背景に対処法を考えると
◆依頼元に期待される結果を確認
(結局、どういう結論に導いて欲しいのか)
◆成果物(資料、データ)の使い道を確認
次に必要なアクションが取れない
次に取るべきアクションが何も分かっておらず、後手後手になる人は仕事ができないと思われがちです。新人君ならいざ知らず、30代にもなって次の一手が読めないようではとても困りますね。
例えばあなたは課長の依頼で資料作成したとします。その資料は、課長が新規プロジェクトの立ち上げを事業部長にお願いする資料だったとします。ではこの後起こることを予想すると・・・
- 課長が事業部長へプロジェクト立ち上げのお願いをする
- 事業部長が了承
- 課長が対象メンバーを招集
- キックオフミーティング開始
- ターゲット製品や進め方等打合せ
このくらいは予想できますよね。次に必要なアクションとは、事業部長に了承をもらったら、該当のメンバーを集めてキックオフミーティングを開始すること。メンバーはあなたが資料を作っているので分かります。
ここまで見通せれば、メンバー全員の来週以降の予定を確認し全員が集まれる日、空き会議室を抑えるとか、WEB会議ならskype用のアカウントを予め確保しておくとかの動きが事前に取れるはず。
このように動くために対処法としては
◆予想される流れを1個づつ書き出す
◆自分が担当できることを明確にする
◆できることから着手する
他人の業務に興味が無い
他人の業務に興味が無いと、同様の事例が発生していても把握できていないため、同じミスを犯し仕事ができないと判断されます。実はこれかなり間抜けに見えてしまうので注意が必要です。
実は同じ課内でも似た仕事をしているケースが多々あります。例えば取引先だけが担当者によって違うだけで、製品開発の手順が全く同じような場合は、製品は違えど同じ業務を進めていきます。
こんな場合だと、ある製品で上手くいったやり方は他の製品にも展開できますし、トラブルが起こった時の解決法なども共有できます。ただ、他の担当者の顛末を把握していないとできないですよね。
そこで、今回の対処法は以下になります。
◆他担当者含め、課内の業務内容は全て把握
◆好事例、トラブル例は資料化して保存する
◆ルーティン業務はマニュアル化し例外を作らない
対策しても仕事ができない時は?
さきほどあげた対処法を実践すればほとんどの問題は解決できるはず。それでも仕事ができない場合は、あなたご本人ではなく外的要因がありそうな気がします。それでもダメな時は
- 仕事ができない原因は上司かも
- 上司がダメな人なら最終手段を考える
の2点を考えてください。では詳しく述べます。
仕事ができない原因は上司かも
「お前は仕事ができない!」と言われあなたがどんなに改善の努力を行ったとしても、上司が理不尽で配慮の全くない酷い人間だったら、何の努力も報われない可能性があります。残念ですが、いるんです。
いくつか特徴があると思いますが、例えば
- 一度依頼した内容をコロコロ変える
- 期限当日に「急ぎでやれ」と指示
- 経緯や意図を説明せず業務を振る
- 成果物の内容確認せずに他部署に送る
というような傾向があったら危険上司だと考えてください。上から降りてきた業務も何も考えずに部下に丸投げし、上層部に怒られたら平気で部下のせいにしてしまうような上司です。
期限当日にやれ!なんていうことから考えて部下の業務の負荷具合なども一切ケアすることないブラック上司であることは確かです。こういうケースの場合、自分の努力だけでは仕事の完成度は上げられません。
上司がダメな人なら最終手段を考える
上司が理不尽でダメな人なら、もう環境を変えてリセットするしかありません。最近は減りましたが、それでも理解できないくらいワガママで理不尽な上司も確かにいます。
もしあなたの会社が複数の事業部や部署から構成される職場でしたら、最初はハードルが低い社内転職を検討して違う職場環境に移れるか検討してみてください。私も何度か経験済です。
社内転職制度自体がなかったり、社内の異動が難しい場合は転職も視野に入れて活動をされた方が良いです。私自身34才の転職で好環境に移れましたし、即戦力になれるなら年齢など関係ないです、正直。
私がこれまで経験した社内転職、転職で成功するためのポイントを丁寧にまとめていますので、こちらの記事をぜひ参考にしていただければと思います。あなたのお役に立てればと思います。
参考記事社内転職に成功する4つのコツを教えます【成功者の実践お墨付き】
参考記事30代の転職で失敗しない4つのポイントとは【転職組の即戦力課長談】
まとめ
では本日の記事の内容をまとめます。
仕事ができない本質的な原因は、結局この7項目
- 納期を守れない
- 優先順位を付けられない
- 見直しをしない
- 確認・調整不足
- 業務の意図が分からない
- 次の必要なアクションが取れない
- 他人の業務に興味が無い
の7点です。
対処法を実践しても仕事ができない時は
- 仕事ができない原因は上司かも
- 上司がダメな人なら最終手段を考える
となります。
まずはミスをしてしまった、怒られた等の仕事の失敗があったら、仕事の質を上げるべく精一杯本日ご提案の対処法を実践し、努力をしていただければと思います。それでもダメなら環境を変えるのもアリです。