
・30代で転職後に果たすべき役割が分かる
たけと申します。現在、半導体メーカーでプロセスエンジニアとして働いています。私は34才、46才で2度転職を経験しています。
30代での転職は新卒や第二新卒とは全く違う能力が求められます。つまり0から育てる新卒や第二新卒と違って、「自分で考えられる」「今すぐ動ける」という能力を持っているかが重視されるということです。
本日のテーマに沿って考えると、そういった能力が資格をとることで身につくなら資格はあった方が良いし、関係ないなら不要ということになりますね。
ちなみに私は、一級半導体製品製造技能士という国家資格を保有しており、技術的な実力の証明にはなってもそれによって圧倒的に転職で有利になったとは思えません。
本日は実際のところ30代の転職に資格が必要なのか否か、前職では管理職として中途採用面接も担当していた私がしっかりと解説していきます。
この記事でわかること
30代の転職で資格が必要か?
結論からいうと30代の転職で資格は必須ではありません。
なぜなら、一般的な職場で求められる30代の能力・役割は、資格があるから直ちに果たせるという訳ではないからです。次で詳しく述べますが、30代で求められる能力は、主に即戦力とマネジメント力が中心になります。
それらの能力は、資格を取ることでいきなり身につくものではないことは分かりますよね。そうです、実務の中で実践し、自分なりに試行錯誤してこそ習得できるスキルだからです。
そんな風に言うと、医者とか弁護士、建築士などは必ず資格がいるでしょ?という反論をおっしゃる方も中にはいるかもしれません。
そういった職業では「資格保有=就職の必須条件」という特殊な環境ですので、今回のテーマには全く合っていないので除外します。
また、資格が必須ではないという根拠は、実際に私が転職活動をしている時にも肌で感じたからです。中途入社の面接は2回あったのですが、そこでも資格有無に関しては一度も質問されず、
・この職場で何ができますか?
・チーム運営の経験は何年位ありますか?
しか聞かれませんでした。つまり何が出来て、新しい職場でどんな仕事ができるか?ということが最重要ということです。
30代の転職で求められる能力とは?
30代の転職で求められる能力は・・・
- 即戦力としての実力
- マネジメント能力
- 鈍感力・打たれ強さ
の3点です。では詳しく解説していきます。
即戦力としての実力
30代に求められるのは即戦力としての実力です。中途の場合、この能力が最も重要になります。
なぜなら、企業側が中途の人材を採用する理由は、少し高い給料を出してもある程度出来上がった戦力が欲しいからです。0から育てる時間と手間を省略したいのです。
つまり職場に配置した段階で、前職の経験や自己啓発によって学んだスキルである程度の活躍ができる人材を中途採用で取っているのです。じゃあ具体的にどんな能力があれば即戦力になれるの?と言えば下記の4つの能力になります。
- ロジカルシンキング
- 現状分析&推論考察力
- マルチタスク実践力
- マネジメント能力
それぞれどんな能力で、どうすれば身につくかは以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。
マネジメント能力
やはり30代の転職では、かならずマネジメント力、マネジメント経験が求められます。
なぜなら30代と言えば職場でも単なるプレーヤーではなく少人数の集団をまとめる役割が発生するからです。もしそれが出来ないとなると、課長が全課員を個別にフォローする必要があり、それでは組織運営が回らないのです。
もしこれまでマネジメントのご経験が無い方は、具体的にマネジメントってどんなことをすれば良いの?という疑問があると思いますが、以下2つになります。
- とりまとめ
- 部下育成
もしかしたらこれを聞いただけで「僕は仕切るのが苦手で無理です!」となってしまう30代の方もいると思いますが、実は強烈なリーダーシップで引っ張るだけがマネジメントではありません
「俺についてこい!」なんて強引に進めず、部下の性格や得意・不得意を考慮して役割を調整してあげるのも立派なマネジメントです。今時、ワンマンリーダーは流行りません。
また部下育成も難しいことはありません。一見、先輩として100%正しい知識で正解を教えなければならない、なんて思いがちですが、そうではありません。後輩が何かでトラブっている、あるいは判断が難しい局面で悩んでいる時に相談に乗るだけで良いんです。
このあたりの思考法、行動の仕方を学ぶなら下記書籍が役に立ったので是非ご一読ください。
鈍感力・打たれ強さ
30代で転職するなら、良い意味での鈍感力と打たれ強さは必要になります。
プレイヤーではなくマネージャーとしての役割が出てくれば、必ず誰か、あるいは他の部署とも意見が分かれたり怒られたりする場面が出てきます。そんな時にいちいち
・僕じゃ調整できないよ
・怒られるの怖いから意見言えないよ
なんて子供じみた弱音を言っていたら仕事になりません。転職後すぐに仕事が出来る人になれ!という訳ではありません。失敗しても「まあ次頑張るか」という良い意味での鈍感力と打たれ強さが必要ということです。
残念ながら上司や他部署に2、3怒られただけで凹んでいるようでは、30代がどうのこうのじゃなく普通に社会人としてやっていけません。
失敗したら「ごめんなさいすんませーん!次頑張りまーす!」くらいの気持ちを常に持ってください。
30代で転職後に果たすべき役割とは?
30代で転職後に果たすべき役割とは
- チームリーダー
- 管理職補佐
の2つです。では詳しく見ていきます。
チームリーダー
30代で転職し中途入社したら、大小あれどチームリーダーの役割は果たすべきだと思います。
さきほども書きましたが、課内の小集団ごとに業務進捗の取りまとめ役がいなければ、課長が課員全員の面倒を見ることになり全く組織運営が回らなくなってしまうからです。
開発部門なら課内にプロジェクトごとに小集団のチームがあると思います。そうした小集団の1つのチームのリーダーとしてマネジメントする必要が出てきます。具体的には
- メンバー各自の抱える業務内容
- メンバー各自の業務進捗
- 現時点で発生しているトラブル
- 締め切りの近い案件への対応状況
などを取りまとめて、課長へ報告するとともに急ぎの案件があるなら「考えうる対処法」を事前に自分で考え上司に了解を取るということです。一見難しそうですが、先ほどの書籍も参考にすればコツは分かると思います。
管理職補佐
30代で転職する方には、できれば管理職補佐の役割まで担って頂きたいと考えています。
というのも管理職は本当に時間が無く、それでいて判断すべき案件が山ほどもあるため、代わりの判断役や推進役がいれば課内の業務全体がスムーズに進むからです。
何故か日本の管理職は、管理職自身が考えたりいちいち判断せねばならない業務が多すぎるんです。ですので、もし管理職の方が困っていたら一度「私の方でお手伝い出来ることありますか?」と積極的に申し出てください。
30代の中堅社員の経験と実績があれば、きちんと対応できる業務も多いと思いますので、是非管理職の業務をシェアし、サポートしてあげてください。
更に上位等級の業務をサポートすることで、あなたの成績評価も上がると思いますので、一石二鳥ですね。
まとめ
では本日の記事の内容をまとめます。
30代の転職では資格は必須ではない
ということ。
また、30代の転職で求められる能力は・・・
- 即戦力としての実力
- マネジメント能力
- 鈍感力・打たれ強さ
の3点です。
そして30代で転職後に果たすべき役割は
- チームリーダー
- 管理職補佐
の2つになります。
追伸
もし今後のキャリアプランや転職で迷ってらっしゃるようでしたら、直接私が状況を伺い、これまでの経験と実績から考えうるアドバイスをお伝えすることができます。
エンジニア歴23年で開発から営業、また役職としては課長まで経験しています。特に製造業に関してキャリアプランや転職でお悩みの方には適切なコメントが出せると思います。
残念ながらネットの製造業、半導体の仕事の説明記事は半分以上がエンジニア未経験者が書いた不十分で間違いだらけの情報になっています。そこから情報を得ることは危険です。
正しい情報を入手し、エンジニアとして最短で望ましいキャリアパスを作るなら、一部上場3社で様々な業務を経験し、実績も上げた私のコメントは参考になると確信しています。
もしご興味がございましたら、本ページ下の「【転職、キャリアで悩んだら】直接お話伺います」をご覧ください。では、頑張っていきましょう。